久しぶりの記事になります。書いている内容もどんどん増えてきました。アーカイブ でまとめてはいるのですが、わかりにくいこともあると思います。ここからは、今まで通り【テーマ】は分けていこうと思いますが、ピックアップする話題は小さくポイントを絞っていこうと思います。重複する内容もあるかもしれませんが、それは大事だと思うことであって、結局は何度も同じことを繰り返してお伝えしていくようになるのかな、とも思っています。
では本題です。以前にも何度かお話しした「リードの先端」部分についてです。私は普段からこのような見た目の先端に仕上げています。

そして先端の本当に先の部分は「イメージ的にはゼロ」を目指します。なぜか?
それは「ゼロ発進/スタートを目指すため」です。クラリネットがまるで音量ゼロからスウーっとスタートできるように、オーボエでもそう発音したい、と思って目指しています。ただし、この先端の薄い部分の面積はとても小さいです。一番長いところ(両端)で2ミリほど、真ん中は1ミリほどです。さらにその部分が全て同じように薄いわけでもありません。イメージ的に先端の本当に先の部分は限りなくゼロに近く、そこからこの狭い先端部分の中で厚さは少しずつ変わっていきます。端の方ほど薄く、真ん中になるほど厚くなります。
では数値は?
先端部分は特にキャリーパーを使って測らないと正確な厚さ/薄さはわかりません。そして本当に先端すぎる部分を測るのはリードが欠けてしまうリスクもあります。少しだけ中ほどに寄った3つの点(左端、中央、右端)をそれぞれ「8ー10ー8」を基準にしています。正確な厚さでいうと0、08mmー0、10 mmー0、08mmです。これを基本にして薄めになったり、厚めになったりする場合はありますが、バランスは「8ー10ー8」を目指しています。その測った3つの点より先に行けばいくほど、限りなくゼロに近くしてあげるのです。そうすることによって、ストレスを感じることなく、スムーズな発進/発音ができるというわけです。
オーボエは、とても綺麗な出だしが苦手な楽器です。大きく出過ぎてしまったり、爆発音になってしまったり、気をつけすぎると今度は音が出なくなってしまったり。。。そんな格闘はできるだけしたくありません。ですので、私はこの「先端部分」のフォームと厚さのバランス、そして本当に先端は限りなくゼロへ近づける、ということはとても大事であると思うのです。
1回のお話しでテーマは小さいものに絞れば、そのことについてしつこくお話しできますね。それだけ大事なことなんだよ、というメッセージでもあります。今日はこの辺で。最後まで読んでくださってありがとうございます。
Viel Spass und Freude am musizieren! 音楽に楽しみと喜びを★
(2020年12月28日)