オーボエリードは吹いていくごとに変化していきます。届いたリードを吹き慣らしそのまま本番まで調子よく育つものもあれば、吹いていくうちに少しずつ重く変化していくものもあります。その時の状態に応じて、自分自身で少しでも手を加える(調整する)事ができたら、リードの良い状態というものが長く続き、結果的にリードの寿命も長くなります。

当アトリエに遠くからお客様がお越しくださいました。泊りがけで集中して「リード調整法のレッスン」を行いました。数多くの活動をして行く中で練習場所も異なり、演奏形態も変わってくる中でそれぞれのリードの変化に応じて適切な調整ができるようになりたいという理由です。
リード調整の内容というのは、私自身がリードを1から仕上げて行く中で心がけていることと全く同じです。ご自分でも吹いていく中で変化していくリードを少し調整をしてみたい、という方々の参考になれば幸いです。

目的:しばらく吹いて変化したリードをほんの少し調整する
大事なこと:リード調整はとにかく「機能的なこと」にこだわる
※まずはどう変化したか機能チェックと分析です。
①発音はスムーズか(音の出だしがスムーズか)
②その後にくる吹奏感が重くなりすぎたか/軽くなってしまったか
③低音域が鳴らしにくくなったかどうか
④クローが鳴りにくくなったか/振動しにくくなったか
⑤音程が高くなってきたかどうか
これらについてチェックし具体的に分析します。
【例】「発音が鈍くなった。加えて吹奏感も重くなったと感じる」などです。その上でどういう機能にしたいのか具体的に書き上げます。上記の例の続きならば「発音をもっとスムーズに、全体的な吹奏感も少し軽めにしたい」という感じです。

次に①〜⑤についてまず具体的にかつ簡単に「何処をどのように手を加えるか」という調整方法をノートに書きます。簡単ではありますがその方法をご紹介します。
①先端を整えます。薄い部分全てではなく極々先端部分を薄くする。
②【重い吹奏感を軽くしたい時】先端と背骨、ハート以外の全体をうっすらと削ります。
【軽くなったものを少し重くしたい時】先端をわずかにカット、音質が硬くなるのでサイドを少し削る。
③スクレープの下の部分を少し削る。
④ズレているならば修正、もしくはスクレープを少し延長。
⑤音程を低くしたいならば、スクレープを少し延長。

※実践です
上記の【例】ならば①②の調整方法を実際に行います。ほんの少し手を加えるだけで効果が目に見えるほどの変化があります。
オーボエリードの変化に応じて、奏者自身でほんの少しでも手を加えることができれば、リードは良い状態というのがもっと長く続き、より長持ちしてくれます。
今回のお客さまは道具も一式揃えてらっしゃって、的確な分析もでき、とてもスムーズに5〜6本調整されました。1本1本分析したノート、方法と効果を書き留めたノートは必ずご自身の財産になります。リードが蘇るのを実感されて、私もとても嬉しかったです。

ここまでお話しした内容は、普段私自身がオーボエリードを仕上げていく中で実践している内容と全く同じです。いったん仕上げたリード、吹いていくうちに変化する、それに対して行う方法も同じであるということです。
とはいえ、文字だけではどうしても伝えられる事に限界があります。自分もリード調整ができるようになりたい、当アトリエのリードを使っていて、その変化に応じて自分自身で調整できるようになりたい、という方はぜひ「お問合わせより」ご連絡ください。「リード調整会& レッスンin 京都」でもご希望に応じて調整方法のレッスンを行っています。
今日も最後まで読んでくださってありがとうございました。
Viel Spass und Freude am musizieren! 音楽に楽しみと喜びを★