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【演奏中の「最適なリード状態」をキープするために】製作者と奏者の二人三脚

オーボエリードのお客様から次のようなご相談をいただきました。「演奏中、長い休みの後でもスムーズに発音(音をスタート)できるリードが欲しい」「直前まで調子がよかったのに、本番のステージに上がるとリードが重く感じる

これらは、オーボエを吹く人なら誰もが一度は直面する悩みではないでしょうか。もちろん、オーボエリードを製作する段階で「反応の良さ」や「安定感」を追求することは大事です。しかし、その「良い状態」を本番のステージで発揮させるためには、演奏者自身の細やかなケアが重要な要素となります。

今回は、本番でリードを最適な状態にするための方法をお話ししましょう。もちろんこれは普段の合奏、練習中にも有効です。

★最適な開きを知って、維持する

本番中や合奏中に長い休みがあると、そしてオーボエリードを(楽器につけたままでも楽器から外しても)放っておくと開きが変わってしまう事があります。そうすると次に音を出すときに、不発になったり暴発したりするリスクが高まります。「次にどんな音が出るかわからない!」という状態はとても怖いですね。

それを防ぐために大事なこと。理想は「今すぐ音を出す」という瞬間のリードの開きなどの状態を、休んでいる(音を出していない)間もキープし続ける事です。

具体的には、ステージでも(合奏中でも)こまめにオーボエリードを水に浸けたり口に含んだりして、自分が最もコントロールしやすい「理想の開き」であるか常にチェックしましょう。その前提としてどのような状態が自分にとって最適なのかを知っておく事が重要です。リードは生き物です。放っておけば刻一刻と変化していきます。その変化を放置せず、常に「自分の基準」に保っておくことが大切です。

★乾かしすぎず、濡らしすぎずの絶妙なライン

「本番前に音を出す時間がないから」といって、オーボエリードを水に浸けっぱなしにするのは禁物です。水を含みすぎたオーボエリードは開きが大きくなりすぎてしまい、結果として「重くて鳴らない」原因になります(のだめカンタービレで黒木くんがやらかしてしまったエピソードと全く同じですね)。かといって、カラカラに乾いてしまうと反応が悪くなりどんな音が出るかも想像できない、恐ろしい状態になります。

大切なのは、「自分が快適に演奏している時のオーボエリードの湿り具合」をできる限り維持する事です。「乾燥させない=常に適度な湿り気を保つ」「ふやかしすぎない=過度に水に浸け続けるのは避ける」この「中間の心地よい状態」をいかにキープするかが、本番の成功を左右します。

★リードの状態への「こだわり」が自信を生む

私自身、本番前のリードの状態(開き具合や湿り気)には、傍目には異常とも思えるほど神経を使っています。なぜそこまで徹底するのか。それは、オーボエリードの状態を一定に保つことで、自分の中に「これなら大丈夫」という基準ができるからです。

オーボエリードの状態をコントロールできているという実感が、そのまま演奏への自信に繋がります。さらに良いことがあります。リードがスタンバイできている、アンブシュアもスタンバイできているという状態は演奏の精度もぐっと上がっていきます。

「オーボエリードがこういう状態なら、自分は良い演奏ができる」という明確な基準を自分の中に持ってください。そして日頃の練習から、オーボエリードを「どう良い状態を保つか」ちょっと気にしてみてください。そうすると、オーボエリードは良い状態が保たれるようになり、結果として長持ちするようにもなります。

今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。

Viel Spass und Freude am musizieren! 音楽に楽しみと喜びを★