前回の記事では、3つの大事な支えの一つである「アンブシュア」についてお話ししました。次に来るのは「いわゆるお腹辺りのこと」です。「支え」というのはオーボエを演奏するにあたって「息の次ぐらいに大事なこと」です。以前にも書きましたが大事なことなので何度でも繰り返してお話ししたいところです。(以下、3月半に同じことを話しているのでそこから引用します。)
(ここから引用)
ー丹田とその裏側である腰の下あたり丹田(おへその下あたり)は呼吸法や瞑想、アレキサンダーテクニックなど様々なシーンで度々出てくる重要なポイントです。そこに意識を集中するだけで、深くゆったりとした呼吸ができます。さらに、吸った息の勢いをたもつ内側からの力(これが支えと思っています)として丹田の裏側、腰の下あたりに意識を集中することで「支え」がぐっと安定してきます。
ーアンブシュア体と楽器をつなげている部分、アンブシュアについてです。オーボエ のリードに息を吹き込む時にその口の形を支えるアンブシュア。直接リードに接している唇のさらにその周り、唇の形状を支えている周りの筋肉、そこがしっかりしていることで音程や強弱の細かい調整が可能になります。リードに直接触れている部分は柔らかく、それを囲む部分はしっかりと、といった感じです。ここで一つ注意しておきたいのは、リードを歯の力でぐっと噛んでしまわないようにすることです。その時点で様々な可能性、柔軟性、音程の調整、発音のスムーズさが台無しになってしまうからです。
ー一本のライン最後に、体とオーボエが一本の線で繋がっているということです。楽器と体が一体となって自由な演奏ができる、そのためには、私たち管楽器奏者の息の線は『足の先から始まり、体の中心を通っていき、リードを通してオーボエに繋がり、ベルの先まで「一本のライン」なんだ』と意識することが大事になってくると思います。そうすることで息の流れとスピードがスムーズになり、結果的に体と楽器が共鳴する、響きが遠くに飛ぶ、そんな演奏が可能になるのです。
さて、一度にたくさんお話しし過ぎてしまいました。全部を一度にやろうとすると難しいと思うので、まずはどれか一つ試してみてください。そうするとその効果が増幅してきっと「自由な演奏と心地よさ」が感じられると思います。
(引用ここまで)
ここでは3つの支えについて簡単にそして同時に説明しています。3つ機能している状態がベストですが、そのうちの1つでも機能すれば連鎖して他の部分も支えを感じられるようになり結果的に支えがしっかりした演奏に繋がっていくと私は思います。今回の①のお話はアンブシュアのテーマを掘り下げてみました。②では3つの支えは結局はそれぞれが繋がっているので、どれか1つの支えを感じられたらとても良い流れになっていくということをお伝えしてみました。
今日はこの辺で。最後まで読んでくださってありがとうございます。
Viel Spass und Freude am musizieren! 音楽に楽しみと喜びを★(2020年5月29日)