「リード・ワンポイント」というタイトルで私なりのリード調整、ノウハウをお話しするシリーズを始めました。一回目は私なりの「良いリード」についてお話ししました。周りくどい内容ですが、私が最も大事に思って取り組んでいるテーマでしたのであえて長くお話ししました。さて、早速お話を進めていきましょう。私がリードに関して図にして説明するときはいつもこのような物を使います。

細かく点を書いていますが今回のテーマに関しては特に必要ありません。これからもっと細かい説明などをする時にはこのような図を使っていきます。さて、やっと今回のテーマに入ります。
重い、という状態にはいろいろとあります。
リードが重い、といいますが、詳しくみていくといろいろな種類の「重い」があるのです。細かく分けること、具体的にどう重いのかがわかることで対処の仕方が変わってきます。一つずつみていきましょう。
① なんとなく全体的に重い、強すぎる。
この「なんとなく全体的に」という表現はあいまいに聞こえますが大事なポイントです。そもそも重すぎて音を出すこと自体がきつい、ということでしょう。その場合は次の図にある場所を薄くしていくと良いでしょう。

「なんとなく全体的に」という表現をしている時点で答えはほぼ出ています。全体的にまだ厚みがあるから、そもそも音を出すのがきつくなるのです。そのような時は上の図のように
「ほぼ全体を薄くしてみてください。ただし、真ん中、背骨に当たる部分とハートの部分、先端、そして両端はすぐには薄くしないでください。」
この4つの部分(真ん中、ハート、両肺、先端)はとても敏感で繊細な部分です。上の図の赤く塗っている部分をまずは少し薄くしていってみる。何度か同じ場所を薄くしていきそれでもまだ重い、きつい、というときは両端→真ん中(背骨の部分)→先端→ハートの順で、削りすぎないように十分に気をつけながら薄くしていきます。この順番はとても大事です。真ん中やハートから薄くしてしまうと、リード自体の支えがなくなりぺらぺらな音なのにやたら重い、という結果になってしまいます。
なんとなく重い。たいていの場合は上の図の赤く塗っている部分を少し削るとずいぶんと軽くなります。今日は「なんとなく全体的に重い」場合の私の対処法についてお話ししました。最後まで読んでくださってありがとうございます。
Viel Spass und Freude am musizieren! 音楽に楽しみと喜びを★(2020年6月27日)