最近、多くのご質問を頂いています。その内容を少し引用させていただき私の考えも含めてご紹介しようと思います。全てがこれまで私が何度もお伝えしてきた「ピープセン」につながっていく内容です。

文章だけで全てをお伝えするのは難しいですが、似たようなご質問を多く頂くので皆さんにも共有したいと思います。おそらく、多くの方々が同じような疑問や課題をお持ちなのではないかと思います。質問してくださった方々ありがとうございます。
補足としてピープセンについて簡単にご説明します。リードのみのピーピー音を出すことをピープセンと言います。リードをくわえるアンブシュアの形を保つためにも、このピープセンを日常的に練習に組み込むとアンブシュアの形も安定し結果的に音がまとまってくるというものです。それでは頂いたご質問とそれに対する私の考えです。

❓高音域が細くなってしまうが抵抗感があるリードの方が良いのか?
→確かに抵抗感(厚み)はあった方が太い音は出しやすくなります。ですがそれと同時にピープセンでアンブシュアの良い形を維持する力を鍛えることも必要になります。そうでないと厚みのあるリードは音は出ても吹き続けることが難しくなります。
高音域が細くなる→ 高音域をしっかり鳴らし響かせたいということだと思います。その場合、リードにある程度の厚みが必要になるのは既述した通りですが、その上で頑張って鳴らさなくても良いような「①安定したアンブシュアとその形を保つ筋力、②その上で高音域を当てるテクニック」が必要になります。①はいうまでもなくピープセンのことです。②に関しては残念ですが文章だけではお伝えしきれません。

❓Cの音が開いてしまう
→おそらくアンブシュアを「いいーー」と横に引き過ぎているのではないでしょうか。そうすると、Cの音のみならず他の音も「いーー」という開いて散らばった音が出ます。この場合もピープセンが有効です。アンブシュアを支える口の周りの筋肉を中央に寄せるイメージで音を出す。その場合、細いけれどしっかりした音であることが大事です。これをとにかく意識し続けます。そしてリードを楽器につけてピープセンの時と同じ感覚で吹くとまとまった音になります。
この奏法は慣れないうちは「きつい」と感じると思います。何故なら普段使わない筋肉を使って維持しようとしているからです。そこを乗り越えましょうと言っている時点でかなり体育会系の書き方になってしまいますが、こと「自分にとって良いアンブシュアの形を保つ」ためにはどうしても必要なのが口周りの筋力です。
もう一つご質問をいただいていますが、いったんここで区切りましょう。次回は3つ目のご質問とそれに対する私の考え、そして全ては「ピープセン」につながっていくというお話のまとめです。今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。
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