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【オーボエリード】ポイントを絞った機能を目指すことが大切なわけ①

リード調整会&レッスン in 東京。最近では本格的にリード製作のレッスンを行うケースもあります。今回は、そのような会を通して私が改めて感じたこと、機能に重点を置くことの重要性などについてお話ししようと思います。

私のところにリードレッスンを受けにきてくださる方々は、だいたい二つのタイプに分けられます。リード製作そのものを身に付けたい場合、そして既に本格的に取り組んでいるが何らかの原因によって不具合を感じて改善したい場合です。

一から製作方法を学びたいという方には私のやり方をお伝えするだけですのである意味簡単です。難しい(と思っていた)のは、既に演奏スタイルも完成していて使っている楽器やリードのタイプ(チューブ、材料、アイテムなどなど)が異なる場合です。難しいと思っていました。ところが、最近はそうでもない、実はとてもシンプルなことなのだと思うようになりました。どういうことでしょうか。

それは、この記事のタイトルにもあるように「機能」がポイントになります。

オーボエリードが上手く機能することに必要な条件(この後ご説明します)というのはリードのスタイル、チューブや材料の種類、楽器の違いに関わらず共通しているということです。その条件というのはこれまで私が何度も何度もブログで書いてきた「機能的な要素」のことです。

スムーズな発音(先端のバランスが重要)、健康的に息を吹き込み続けられること(適度な開きと振動の持続)による安定した音程、そして音量のキャパシティ』大まかに挙げるとこのような感じです(これに加わるのがその人その人に合った吹奏感です)。これらの機能的要素は、どんなリードのスタイルでも必要な条件ではないでしょうか。私たちが自由にのびのびと健康的に息を吹き込んで表現したい音楽を再現するために。

とりあえずの演奏スタイルや使っている道具がある場合は、まず先ほど挙げた条件をクリアしているかどうか確認することが大事です。達成していない項目があったら取り組む。上手く達成したら、アイテムは変えていないのに以前とは全く違った本人が望む鳴り方や響き方、振動するポイントが凝縮されているリードに変化したケースを何度も見てきました。

機能的要素の達成(丁寧に、徹底的に)をまず目標にして、その上で不具合が起こるようならば何が原因か探していくというのが良い。そういう観点で取り組むと、後に起きるかもしれない問題に対して冷静に観察し的確な判断ができるようになると私は考えます。

シェーパーを細く/幅広くした方が良いのか、チューブの形を変えたら良いのか、使う材料の内径を変えたら良いのか。それらの判断は、今手持ちのアイテムでの望む機能が達成されなかった時、その次に変更する可能性として取り組むからこそ意味があると思うのです。今の手持ちのアイテムで本当に徹底的に機能的要素(スムーズな発音、適度な振動と開き)が出来るかどうか試してみましたか?

このお話は続きます。今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。次回もどうぞお楽しみに。

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