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【イングリッシュホルン】恩師との出会い、自分に合った寸法

相変わらず「大きい音」を目指して試行錯誤していた私ですが、あるオーボエ/イングリッシュホルン奏者と出会って大きく変わりました。何が変わったかと言いますと“無理しすぎずに演奏できるようになった”ということです。え、そんなこと?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが...爆音だけを目指していた自分にとっては大きな変化でした。

ドルトムント・フィルハーモニカーの C.Dimigen(ディーミゲン)先生です。彼女は2番オーボエ&イングリッシュホルン奏者です。背丈は私とほぼ同じで華奢な方です。

彼女の音は、しなやかで伸びがあって柔軟でした。爆音とは随分違いました。言い方は悪いですが、前回のブログで出てきた方で、その真似をしようとしていた音が「大木」だとすると、ディーミゲン先生の音は「強くしなやかな柳」という感じでしょうか。

感銘を受けた私は、早速あらゆるマテリアルを聞き出して真似をしたのですが、結果は最初にも書いた通り、演奏がとても楽になり、大きそうに聞こえるだけで焦点が合っていなかった音も随分と響きが凝縮されました。

更に、ディーミゲン先生は学校にかけあって下さって「イングリッシュホルン用のガウジングマシン」の購入が実現し、学校とオケの場所が近いということもあり、何度も学校に足を運んでくれてリード作りを教えてくれました。そして私はこのチャンスを逃すまいとお願いして、一緒に楽器を選んでもらい、今でもそのイングリッシュホルンを愛用しています。

では、どんなマテリアルにしたのでしょうか。それは次回にまわすとして、今回私がお伝えしたかったことは次のことです。その前にオーボエとイングリッシュホルンの違いは何でしょうか。

オーボエはとにかく息が余る楽器ですよね、だから体格はそこまで関係ないと思いますが、イングリッシュホルンは息の量が必要です。そこに加えて自分に合っていないボーカルやリードのサイズだと更に息が有効活用出来なくなると思うのです。

例えば、自分のような体の大きさの人が、パヴァロッティのような声を出そうと思っても無理な話です。オーボエのシュマルフス師匠の太陽のようなキラキラした音はやっぱりあの体格とお腹(失礼)、そして歌うとテノール歌手のような声からきていると思うのです。だって誰も真似できませんでしたから。

話は戻って...何が言いたかったのか...結局は、自分の体と息の具合に合ったものが良いという事ですね。私の場合は楽器自体の重量が重過ぎないもの(右腕への負担が大きいので)、音程が可能な限り安定している楽器、そして太すぎないシェーパーと太すぎないボーカル、というものでした。もちろんこれらの内容は人によって違ってきますでしょうし違って当然だと思いますが、私の場合はそうでした。

自分と似ている体格の人がどうやっているのかを観察して真似をしてみる、というのは結構アリなのかな、案外そうすることによって演奏が楽になる事もあるのかな、という例でした。

次回は、マテリアルについてお話ししようと思います。今日はこの辺で...

音楽に楽しみと喜びを★

Viel Spaß und Freude am musizieren!