これまでブログの記事で何度か「水泳とオーボエ」について書いてきました。それは水泳とオーボエの呼吸の仕方が似ていると思うからです。水泳(この場合は平泳ぎ)はとにかく水中で息をしっかりと吐いて必要な空気を取り込みます。それをリズム良く続けていく。
オーボエの場合も全く同じです。ちょっとおさらいしてみましょう。

オーボエの難しいところは、狭い開きのリードに対して息を吹き込みすぎてしまうことです。これは前回のブログにも書いています。吹き込みすぎるとどのみちリードに入りきらなかった息が跳ね返ってきて苦しくなります。吹き込みすぎていないとしても今度は体の中に余計な空気がどんどん溜まってきて苦しくなります。どちらにしても「上手く呼吸をコントロールしないと苦しくなる楽器」です。
ここまでは何度も書いてきた内容です。そして前回の【水泳の呼吸とオーボエ】の記事に加えて今回もう一つわかったことがあります。(↓前回の記事はこちら)
今回わかったのは「最初のうちは苦しいけれど慣れてきたら結構平気になる」ということです。水泳でもオーボエでも似た感じだな、と実体験した話です。

水泳を再開して数ヶ月、初めは平泳ぎを10分程度、あとは色々なフォームを組み合わせるというやり方で長距離は泳いでいませんでした。ここ最近、平泳を20分間続けるようにしました。理由は「有酸素運動は10分以上続けてから効果が出てくる」と読んだからです。20分は私の場合は距離にして約1000mです。その中で気づいたことが「始めの4〜5分は割ときつい、何がきついかというと呼吸」そして「7分ぐらいになると逆にどんどん楽になっていく、何が楽になるかというと呼吸」その後、20分ごろになると腕の力が大幅に落ちてきます(これはトレーニング次第で変わるとは思います)。オーボエの話に戻りましょう。

これはそのままオーボエの演奏に置き換えられると思いました。呼吸をいかに楽にしてコントロールするかで演奏はどんどん楽になります。詳しく書きますと「苦しくなるかも、という場所の前で上手に息を使い切り(吐き切り)自然な形で新しい空気を取り入れると、体が新鮮な空気を受け取って復活し新たにエネルギーがみなぎる。続きのフレーズも苦しく吹き続けることなく先へ先へと演奏できるようになる」ということです。
これにはもちろん呼吸のコントロールだけでなく「ピープセン」を通して安定したアンブシュアの形を保つ力も必要になってきます。

どうにも長い曲が吹き通せない、エチュードですら最後まで吹ききれない。途中から苦しくなるし何故だかわからない。苦しいということは息に関係しているだろうけれど、どうしたら良いのかわからない。
こういう感覚を持ったことがある人は本当に多いと思います。私もそうでした。それを解決していくカギは
【コントロールされた、すなわち十分に吐ききって自然に息を吸う技術】
【息を吹き込みすぎないようにコントロールされた息の圧力、適切なピープセンの音程が出せる無理のないアンブシュアの形とそれを保つ筋力】
だと考えます。そしてやはり何度も何度もお話しし続けている「ピープセン」が大事になってくるのです。文字だけではなかなか伝わりにくいと思います。このピープセンに関しては本間州さんのYouTubeでお話しさせて頂いていますので参考にしてみてください。
今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。
Viel Spass und Freude am musizieren! 音楽に楽しみと喜びを🎶